三内丸山遺跡は青森市郊外の丘陵地にあります。
観光地化して賑わっていますが、その賑わいとは変わって
私たちを遠く縄文の時代にタイムスリップさせる
建築たちが静かに建っています。
うねった地形に沿うように、幾つかの住居群、
それから高床の倉庫、そして圧巻は
巨牛が伏せてでもいるかのような、倉庫とも、
集会場とも言われる建築物、その脇には
直径1m程のクリ6本の巨木が聳え立つやぐら。
どれもすべてが、なにか懐かしいような、魂の根源を
揺さぶるような、美しい造形をしています。
素材をといえば、主材は腐りにくいといわれるクリ材
屋根外壁は、断熱と、葺き替えの容易な茅が用いられ
それが形態ともあいまって素朴な美しさです。
内部は、ほとんどの建物が地面を少し掘ってありそこに
掘っ立て柱が建っています。
うす暗い室内ですが、なにか落ち着く、安心感を
感じる空間です。
現代の明るく、広々とした空間に慣れてしまって
いる私たちですが、原点はこういった場所では
ないかと感じた三内丸山遺跡でした。
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