前の事務所では赤城村の仕事が多く、若いころ毎日のように通っていました。この地区の人達の素朴であたたかい人柄も、昔ながらの農家の家並みも気に入っていました。
中でもこの持柏木地区は古くからの農家が残る場所で、どこをとっても絵になります。ある日細い道に迷い込んでしまいうろうろしていて、この場所にたどり着き、なんともいえないいい雰囲気で本当にびっくりしました。
きれいに積まれた石垣と、その上の納屋がまた良い。積みっ放しのブロックと、木の格子、その下のモルタルの壁の模様の色具合のよさ。また奥に見える蔵の土壁の色のバランス。母屋は今は金属で葺かれていますが、元は萱葺きだったのでしょうか。
周りの棚田の畦はきれいに刈り込まれ箱庭のようです。それら全部を含めてそのままそっくりとっておきたいようなたたずまいでした。
ただそんなわけで、ここには二度と行けません。
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